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｜知っておきたい！不動産売却での注意点

不動産売却は人生で何度も経験することではなく、わからないことが多く不安な方も多いのではないでしょうか？

馴染みのないわりに、取引の金額が大きく絶対に成功させたいイベントでもあります。

しかし、不動産売却を成功させるには様々な注意点があります。今回はそんな不動産売却の注意点を不動産売却の流れに沿ってご紹介していきます。

不動産の売却活動を始める前の注意点

まずは、不動産売却の準備の段階での注意点です。事前準備を怠るとのちにトラブルになることもあるので、しっかりとおさえておきたい注意点です。

1.状況にあった売却方法を選ぶ

不動産売却には、一般市場に物件を売り出す「一般的な不動産売却」「不動産会社が買い取る方法(買取)」「任意売却」など、さまざまな方法があります。

「いつまでに売りたいか」「売却代金でローンを完済できるか」「不動産売却後の住み替え先が確保できているか」など様々な状況にから自分に合った売却方法を選ぶことが大切です。

仲介による売却：売却までの時間は6ヶ月以上かかることが多く、今すぐに現金化したい方には向いていないが、買取に比べて高く売れやすい

買取：売却価格は相場7割程度と普通に売却するよりも安くなってしまうが、最短1週間程度で売却できるので早く手元に現金が欲しい方には◎

買取保証付き売却：期間を決めてその間に売却できなかった場合に媒介契約を結んだ不動産会社に買い取ってもらう方法。この日までに売却したいという期限がある方や買い替え・住み替えをされる方におすすめ

任意売却：住宅ローンの返済ができなくなった場合に、競売にかけられる前に債権者の合意を得られれば売却できる。競売より高く売却することができる。

リースバック：不動産会社に自宅を買い取ってもらい、売却後も賃料を払って同じ物件に住み続けられる

一般的には不動産会社に仲介を依頼し売却してもらいますが「1カ月以内に売りたい」「なるべく早く現金が欲しい」など特別な事情があれば、不動産会社にその旨を説明し最適な売却方法を選んでいきましょう。

2.不動産売却に掛かる費用を把握しておく

不動産売却は売却額がそのまま自分の利益になるわけではなく、手数料や税金などの様々な費用で支出があるということに注意してください。

一般的にこれらの費用は売却額の5～7％ほどかかるといわれています。

売却費用の詳細はこちらの記事から確認できます。不動産売却に必要な費用や税金の種類を解説！

不動産売却時の注意点

1.必ず複数の不動産会社に査定を依頼する

不動産査定は、複数の不動産会社の査定額を比べることで初めて意味を成します。 というのも、不動産査定には明確な判断材料や基準が決められていないので不動産の状況や利便性はもちろんですがそれぞれの不動産会社の実績や売却プランによって査定額が数百万円かわってくることもまれではありません。 1社だけに査定を依頼してそのまま契約を結んでしまうと、相場もわからず「もっと高く売却できたのに」と損をしてしまうかもしれません。 複数の会社の査定額を比べることで不動産の相場がわかり、査定額が高すぎたり低すぎたりする不動産会社の契約を避けたりできます。 不動産売却を成功させるためにも必ず3～6社に査定を依頼しましょう。

2.査定額だけで依頼する仲介業者を決めない

複数の会社に査定を依頼した際、つい高額査定をした会社に仲介を依頼したくなりますが、提示された査定額で売れるという保証はありません。 本質的には「信頼して任せられる会社か？」を見極めて仲介会社を選ぶと不動産売却が成功しやすいでしょう。信頼できる不動産会社を選ぶ際は企業と営業マン両軸で比較するのが基本です。

企業のチェックポイントとしては会社の専門性と実績を確認しましょう。

不動産会社と一口に言っても、各社は得意としている分野が異なっています。分譲マンションの売買をメインにしている会社、賃貸物件の管理を得意とする会社、買取再販に特化している会社など様々です。 売却したい分野に経験が豊富な不動産会社に依頼するとノウハウを活かしてスムーズに売却してもらえるでしょう。

さらに担当する営業マンも重要なポイントになります。不動産だけでなく売るのが上手な営業マンは存在します。営業上手な人やレスポンスが早い人、たくさん連絡を取ることになるので相性がいい人など様々な観点から信頼して仲介を依頼できる人を探してみてください。

内覧時の注意点

売却活動が始まると、広告・宣伝が行われます。それを受けて購入を検討する人が現れたら、不動産会社の担当者の案内で実際に物件を見に来てもらいます。 これを一般に「内覧」と呼んでいます。この時の印象で、購入したいと思うか、別の物件にしようか決まるといっても過言ではありません。

1.内覧時はしっかりと清掃を

内覧時に購入検討者によい印象を与えるには、商品である物件を魅力的に見せる工夫が大切です。 売却しやすくするためにとリフォームをする必要はありませんができる限りキレイに片づけて掃除しておきましょう。特にキッチン、浴室、トイレなどの水回りは内覧者がよく見る箇所なのでキレイに掃除しましょう。 

2.内覧者と口約束をしない

内覧時に購入検討者から「この家具も譲ってもらえないですか？」「10万円値下げしてくれないですか？」など要望を直接受けることもまれではありません。 そんな時は「言った、言わない」のトラブルを避けるために、口約束をせず必ず不動産会社を介して条件を話し合いましょう。

3.物件の欠陥は正直に伝える

不動産会社や購入検討者に対して物件の正しい情報を伝えないと契約不適合責任(旧民法では瑕疵担保責任)を問われます。 民法の「債権」で規定されているこの部分の条文は、2020年4月に改正が施行され、内容がかなり変わっていることに注意が必要です。 契約不適合責任とは、売買の目的物が「種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき」は、買主は保護を受けるという制度です。 旧法の規定では「隠れた瑕疵（キズ、欠陥）」であることが責任の要件とされていましたが、改正後は隠れているかどうかは問われません。 例えば、不動産売買契約後に建物にシロアリ被害が発覚した場合、売主が修繕費用の負担をしなければいけません。 建物だけでなく、土地にも契約不適合責任は適用されます。例えば、土地に埋設物があったり、有害物質で土地が汚染されていると契約不適合責任を問われる可能性があります。 後々大きな賠償金が発生する可能性があるため、土地や建物に欠陥があれば購入検討者に正直に伝えた上で「欠陥がある状態で売る」ことを明確にしておかなくてはなりません。 

売買契約時の注意点

1.不動産売買契約書の確認はしっかりと

購入者との条件交渉が終わるといよいよ売買契約を締結して(一般的には)手付を受領し、決済日に不動産を引渡します。 売買契約書には不動産をいくらで売却するか、いつ不動産を買主に引き渡すかなどが記載されています。その他にもトラブルが起きた場合の責任範囲なども記載されています。 買主と口約束した内容も契約書に書かれていなければ裁判等の争いになった際に立証できなくなってしまうので、契約書に印鑑を押す前にしっかりと確認しましょう。 売買契約書に印鑑を押してしまうと、その後契約内容を変えることは両者の合意がないとできないので事実上難しく、契約内容に違反した場合違約金が発生してしまう可能性もあるので注意しましょう。

2.不動産売却した翌年に確定申告が必要

不動産を売却し譲渡益が出た場合、売却した翌年の2月中旬から3月中旬の間で確定申告をしなければいけません。  確定申告とは、1年間に得た所得の合計金額を管轄の税務署に申告し、所得に応じた税金を確定、納税をする手続きを指します。 給与所得者であれば、会社側が税額の過不足を調整する「年末調整」を行ってくれます。 しかし不動産売却で譲渡所得が発生した場合は、給与所得などとは別に申告することが必要なので(分離課税)、納税者自身が確定申告の手続きをしなければいけません。 期限に遅れて申告した場合は無申告加算税と延滞税が課せられるので、忘れずに確定申告をしましょう。